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新撰組三番組隊長・斎藤一。
新撰組最初期から参加し、会津戦争まで生き抜き、維新後は西南戦争にも参加した文字通り歴戦の勇者です。
「無敵の剣」とも称され、生き様そのものが最早哲学と言っていい斎藤一の残した名言を、史実・劇中(るろ剣など)の両面から紹介・解説していきます。
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Contents
斎藤一の名言①:最後まで会津と共に
「誠義にあらず」
斎藤一
会津戦争も終盤に近づき、敗色濃厚となってきた時期、生き残りの新選組では「会津を見切って仙台に行き、戦(いくさ)を続けるべきだ」とする土方歳三と、「最後まで会津に残って戦うべきだ」とする斎藤一の間で意見が分裂していました。
幕臣である以上、幕府再興を諦めず最後まで戦うべきだとする土方歳三の意見は無理からぬ事です。
が、斎藤一は「大恩ある会津藩を見捨てて仙台に逃げるのか。新選組が今日あるのは会津藩のおかげではないか」とこれに真っ向から反対します。
どちらも正しい意見です。
結局斎藤一は自分の言葉どおり会津に残り、「誠義」を示します。
斎藤一の「誠義」は会津戦争終結後も続き、23万石を没収され、わずか3万石にされた斗南藩となっても会津を見捨てず、会津の人々と一緒に辛酸を舐めたのです。
斎藤一の名言②:武士たるものは
「武士たる者は、玄関を出るときは頭から先に出るな、足から出よ、不意に斬りつけられた場合、頭をやられれば致命傷だが、足ならば倒れながらも相手を下から突き上げて殺すことができる」
斎藤一
明治維新が終わり、平和な世になった後の斎藤一の言葉です。
斎藤一は子息・勉氏に常日頃からこの言葉をもって説教を行っていたと伝わります。剣と共に生きてきた斎藤一にとって剣は必要不可欠なもの、平和な世となっても剣術を息子に教えるのはごく自然なことだったのでしょう。
平和な世となっても「常在戦場」を忘れないその精神は幾多の戦場を戦い抜いた斎藤一にこそ相応しいものでしょう。
斎藤一の名言③:局中法度の思い出?
「士道不覚悟!」
斎藤一
これも維新後の平和な世の中での話です。斎藤一はたびたび竹刀をもって物陰に潜み、子供達が帰宅すると不意打ちして「士道不覚悟!」と叱ったという話が残されています。
士道不覚悟とは、有名な局中法度の第一条「士道に背くまじきこと」から来ていると思われます。
斎藤一にとって、新選組は青春時代の大切な思い出。命のやり取りをした思い出ですから、太平の世を暮らす人々よりも遥かに鮮烈な思い出として残っていた事でしょう。
子を為す年齢となっても、忘れがたい思い出として残っていた新選組を「士道不覚悟」の言葉と共に、自分の子供達に残していたのではないでしょうか。
斎藤一の名言④:無敵の剣
「上手下手のわからぬ貴公ではあるまい。正眼に構えれば十中八九は貴公の勝ちだが、この間合ならば十中の十、俺は負けぬ」
浅田次郎『輪違屋糸里』より
浅田次郎の小説「輪違屋糸里」は俗に「新選組三部作」と言われているうちの一つです。このシリーズで斎藤一は偏屈な居合の達人として描かれています。
試衛館一派が芹沢鴨暗殺に向かう夜、融通の効かない永倉新八がともすれば芹沢を助けようとするのを防ぐ為、斎藤一はその抑えを命じられます。
今にも刀を抜こうとする永倉新八の首筋に目にも止まらぬ早業で刃を当て、斎藤一が呟いた言葉です。
フィクションとは言え、「無敵の剣」斎藤一を良く表している言葉だと思います。
斎藤一の名言⑤(るろ剣より):壬生の狼
「犬は餌で飼える。人は金で飼える。だが壬生の狼を飼う事は 何人にも出来ん」
『るろうに剣心』より
斎藤一の人気を不動のものとしたのは漫画『るろうに剣心』と言っても過言ではないでしょう。この漫画に出てくる斎藤一はニヒルなダーティーヒーローといった趣で、数々の名言を残しています。一番有名なのは「悪・即・斬」でしょうか。
明治維新の敗者となった斎藤一ですが、「壬生狼」と蔑まれた時代をむしろ誇りに思い、「飼う事は何人にも出来ん」と言っています。
史実の斎藤一が発するような言葉では無いかも知れませんが、史実と重なる部分もあるようにも思えます。
誇り高き「人斬り」斎藤一を強く印象づけた一言として、紹介したい言葉です。
おわりに:新撰組三番組隊長・斎藤一の名言
斎藤一の名言、如何でしたでしょうか。
斎藤一は謎の多い人物であり、であるからこそフィクションの世界では「味付けが自由」なキャラクターとして重宝されていると思います。
斎藤一は「夢録」という書き物を残したとされています。
残念ながらこの書き物は未だ発見されておりませんが、もしかしたらそのままでいいのかもしれませんね。
謎が多いからこそ、読者がそれぞれ「自分好みの斎藤一」を頭の中で作り上げる事が出来る、それも斎藤一の魅力の一つかも知れないのですから。
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